本マニュアルは、引き継ぎを受けていない初めての担当者でも、フォームの作成から本システムの操作、差し込み印刷による通知書の配付まで、一通りの作業を完結できるよう記載しています。上から順にお読みください。
本システムは、開成祭の入場管理において、生徒が入力したMicrosoft Forms回答情報とチケットの固有ID/PINをローカル環境で安全に紐付けるための教員用ツールです。HTMLファイル1つで完結し、インターネット接続は不要です。
■ 個人情報保護について
本システムはブラウザ内部でのみ動作する「完全ローカル処理型」です。貼り付けた名簿データやForms回答データが外部サーバーに送信されることは一切ありません。オフライン環境でも全機能が動作します。
| 本システムで実行できること | 本システムではできないこと |
|---|---|
|
✅ 同一生徒の重複回答の自動名寄せ(最新回答を採用) ✅ 配付枠を超える招待客・保護者の自動カット ✅ PINのフリガナ自動生成(入力補助用) ✅ 文字コード(UTF-8 / Shift-JIS)自動識別 ✅ 年組番号の表記揺れ自動標準化 |
❌ プリンターへの直接印刷(Wordを経由します) ❌ PDF出力やチケットデザインの変更 ❌ Microsoft Formsへの直接接続・自動取得 |
■ 全体の作業フロー(概観)
本システムへのデータ取り込みを前提に、以下の要領でMicrosoft Formsを作成してください。フォームは「保護者公開日用」と「一般公開日(招待者)用」の2種類を別々に作成します。
■ 2-1. 共通で必ず設ける設問(両フォームに共通)
| 設問名(例) | 形式 | 注意事項 |
|---|---|---|
| 年組番号 | テキスト(1行) | 例:1102、4319のように英数字4桁推奨。「1年1組2番」などの表記揺れはシステムが自動標準化します。 |
| 生徒氏名 | テキスト(1行) | 漢字フルネームで入力させてください。 |
■ 2-2. 保護者公開日フォームに追加する設問
| 設問名(例) | 形式 | 注意事項 |
|---|---|---|
| 入場予定人数 | 数値 または テキスト(1行) | 「保護者として来場する人数」を数値で回答させてください。個人名の入力は不要です。1家庭あたりの上限人数は、後でシステム側で設定できます。 |
■ 2-3. 一般公開日(招待者)フォームに追加する設問
招待できる最大人数分(例:3人まで招待可能なら3セット)の設問を繰り返し設けてください。
| 設問名(例) | 形式 | 注意事項 |
|---|---|---|
| 招待者1 氏名 | テキスト(1行) | 1人目の招待者の氏名と続柄をセットで設定します。2人目以降も同様に「招待者2 氏名」「招待者2 続柄」と繰り返します。 |
| 招待者1 続柄 | テキスト(1行)または 選択肢 | |
| 招待者2 氏名 / 続柄 | テキスト(1行) | 2人目以降も同様に繰り返して作成してください。 |
■ 2-4. Forms回答データのCSV書き出し方法
「割り当てマスター」とは、各生徒のIDと、一般公開日(土曜券)の枚数上限を定めたリストです。本システムはこのマスターを参照して、1人につき1つのIDを使い、チケットごとにPINを割り当てます。
■ 作成形式
Excelで以下の形式で作成し、CSVで保存してください(メモ帳コピペ用)。
| A列:年組番号 | B列:ID | C列:許可した土曜券の枚数 |
|---|---|---|
| 1102 | A102 | 3 |
| 1103 | A103 | 2 |
| 4319 | D319 | 0 |
「① ID/PINの新規生成」タブでは、チケットに使用する空のID・PINのリストを事前に大量生成してCSVに保存します。この作業は毎年1回(または必要な時のみ)行えばOKです。
■ 操作手順
eEはデフォルトで除外済(Excelの指数表記バグ防止)。誤読を防ぐため0Oo1Ilなどの追加除外も推奨■ 上限警告について
設定した桁数・文字種の組み合わせで理論上生成可能な総数より多い件数を入力すると、オレンジ色の上限警告が表示されます。その場合は桁数を増やすか、件数を減らしてください。
生徒のForms回答が締め切られたら、このタブで各データを読み込んで結合処理を実行します。
■ 事前に用意するもの(4つのデータ)
| 番号 | データ名 | 元ファイル | 最低限必要な列 |
|---|---|---|---|
| ① | 割り当てマスター名簿 | 第3章で作成したCSV | 年組番号、ID、許可枚数 |
| ② | 保護者公開フォーム回答 | FormsからダウンロードしたExcel → CSV化 | 完了時刻、年組番号、生徒氏名、入場予定人数 |
| ③ | 一般公開フォーム回答 | FormsからダウンロードしたExcel → CSV化 | 完了時刻、年組番号、生徒氏名、招待者1氏名、招待者1続柄… |
| ④ | PINリスト | タブ①で作成したPIN一覧CSV | PIN |
■ 操作手順(ステップごと)
「1. 公開日ごとの割当・制限設定」カードで以下を入力します。
各データをメモ帳経由でコピーし、以下の手順でそれぞれの入力欄に貼り付けます。
正常に読み込まれると、入力欄が✅ 読込完了のバッジに変わり、先頭3行のプレビューが表示されます。
| 年組番号 | 生徒氏名 | 入場予定人数 |
| 1102 | 札幌太郎 | 2 |
②③のデータが読み込まれると「3. Forms列の紐付け(マッピング)確認」カードが表示されます。システムがFormsの列名を自動判定しますが、必ず以下を目視で確認してください。
誤りがある場合は、各項目のドロップダウンを正しい列名に変更してください。
マッピングの確認が終わったら「データ処理を実行する」ボタンをクリックします。処理ログが表示され、完了すると緑色の「✅ 結合処理が完了しました!」と出力ファイルのダウンロードボタンが表示されます。
処理完了後、調整が行われた生徒がいる場合は「⚠️ 処理中に検出された調整事項」エリアに一覧が表示されます。
■ 警告の種類と対応
| 表示アイコン | 警告の意味 | 必要な対応 |
|---|---|---|
| 🚨 重要 | マスター名簿に年組番号が存在しない(配付枚数0として処理) | マスター名簿の記載ミスを確認し、再処理。または個別配付対応。 |
| ⚠️ 保護者制限超過 | 申請人数が保護者上限を超えたため、超過分をカット | 対象生徒へ「一部カットした旨」の個別通知を行う。 |
| ⚠️ 制限超過 | 招待者申請数が割当上限を超えたため、先頭の人から順に採用しカット | 対象生徒へ「一部カットした旨」の個別通知を行う。 |
各警告はクリックで詳細を展開できます。調整対象者の一覧は「調整対象者一覧をCSVダウンロード」ボタンから保存できます(warnings_list_adjust.csv)。
【現在の申請状況】: 生徒は一般公開の招待客として計 3名(来場者A、来場者B、来場者C)をFormsから申請しています。
【検出された問題点】: この生徒に事前に設定されている土曜券の配付制限枠は 2枚 です。そのため、制限を超えた招待客(来場者C)へのチケット発行は行えません。
【対応策・処理方針】: 制限枠内に収まる先頭の 2名(来場者A、来場者B)のみチケットを割り当て、上限を超過した 来場者C は出力ファイルから自動的にカットされます。
■ 出力される3つのファイル
| ファイル名 | 用途 |
|---|---|
system_import.csv |
Web発券システム(来場者がスマホでログインするシステム)の管理画面にインポートする |
print_merge.csv |
Wordの差し込み印刷で生徒配付用通知書を一括作成する |
warnings_list_adjust.csv |
カット対象者へ個別通知書を作成する(警告が発生した場合のみ) |
ダウンロードした system_import.csv を、来場者管理用Web発券システムの管理画面にインポートします。
system_import.csv を選択して、アップロード・インポートを実行します。生徒に配付するID/PIN通知書は、print_merge.csv とMicrosoft Wordの「差し込み印刷」機能を組み合わせて一括作成します。
■ 8-1. print_merge.csv の列構成
このCSVには、1行=1生徒のデータが入っており、以下の列が含まれています。
| 列名(例) | 内容 |
|---|---|
| 年組番号 | 生徒の年組番号 |
| 生徒氏名 | 生徒の氏名(漢字) |
| 割当枠 | この生徒の招待可能枚数 |
| 保護者_人数 / 保護者_ID / 保護者_PIN / 保護者_フリガナ | 保護者チケット情報 |
| 招1_氏名 / 招1_続柄 / 招1_ID / 招1_PIN / 招1_フリガナ | 招待者1人目の情報(2人目以降も同様) |
■ 8-2. Wordで差し込み印刷を設定する手順
print_merge.csv を選択し、「開く」をクリックします。生徒氏名、保護者_ID など)を選択«生徒氏名» のように差し込みフィールドが挿入されます■ 8-3. 調整対象者の個別通知(warnings_list_adjust.csv を使う場合)
申請人数がカットされた生徒には、別途個別の通知書を作成します。warnings_list_adjust.csv には「除外理由」「カットされた来場者名」が記載されています。同様に差し込み印刷を使って一括で通知書を作成できます。
| 症状・エラー | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 貼り付けても「読込完了」にならない | 空白や改行のみを貼り付けた、または文字コードの問題 | メモ帳で開いたCSVのデータが正しくコピーされているか確認。ExcelからCSV保存の際は「CSV UTF-8(コンマ区切り)」を選ぶ。 |
| 列マッピングに正しい項目名が出てこない | Formsの設問名がシステムの自動判定と一致しない | ドロップダウンを手動で正しい列名に変更してください。 |
| 「🚨マスター未登録」が大量に出る | 割り当てマスターの年組番号の形式がFormsの年組番号と異なる | マスターのA列の年組番号を確認。Formsの年組番号(例:「1-1-02」)とマスター(例:「1102」)の表記が異なる場合、どちらかに統一するかマスターを修正して再処理。 |
| 差し込み印刷でフィールドが表示されない | CSVの1行目(ヘッダー行)がフィールド名として認識されていない | Wordの「テーブルの選択」ダイアログで「先頭行をフィールド名として使用する」にチェックが入っているか確認。 |
| 差し込み印刷でIDが「1.23E+3」のように表示される | ExcelがIDを数値として解釈し指数表記になっている | CSVをメモ帳で開いてコピーした場合は発生しません。Excelで開いて確認する際はID列を「文字列」書式に変更してください。本システムはデフォルトで「eE」を除外済みのため、適切に設定されていれば通常は発生しません。 |
| 処理ログに「[処理中止]」と表示される | 必要なデータが不足しているか形式が正しくない | ログに表示されるエラー内容を確認し、該当するデータを再確認してください。特に①②③④のすべてが「読込完了」状態になっているか確認。 |
| 過去のデータをやり直したい(履歴リセット) | 誤って古いID/PINを使い回してしまうリスク防止のため確認が必要 | 「① ID/PINの新規生成」タブ → 「履歴バックアップ保存」で現在の履歴をJSON保存してから「全履歴リセット」を実行します。リセット時は自動でバックアップJSONがダウンロードされます。 |
生徒や招待客に割り当てる前の、空の「ID」と「パスワード(PIN)」をランダムに事前作成する画面です。
| 生成日時 | 件数 | IDルール | PINルール | 再出力 |
|---|
Forms回答データと、生徒ごとのID台帳、事前作成したPINリストを紐付け、「システム登録用」「印刷用」のデータを作ります。
※「制限なし」にチェックを入れると、Formsで回答された人数分をそのまま発券します。チェックを外すと、設定された上限を超える人数は自動的にカットされます。
※一般公開日の招待客回答データ(③)を入力すると、自動調整されます。
※Excel等から書き出したCSVを「メモ帳」で開き、全選択(Ctrl+A)してコピーし、下記の各テキストエリアへ貼り付け(Ctrl+V)てください。ファイル選択による直接読込も可能です(文字コードは自動で判定されます)。
メモ帳等でファイルを開いて全コピーし、以下に貼り付けてください。
A列に「年組番号」、B列に「ID」、C列に「許可した土曜券の枚数」が入ったリスト(割り当てマスター)
メモ帳等でファイルを開いて全コピーし、以下に貼り付けてください。
メモ帳等でファイルを開いて全コピーし、以下に貼り付けてください。
生成したPIN一覧をメモ帳等で開き、全コピーして以下に貼り付けてください。ID列は不要です。
チケット1枚につきPINを1つ消費します。各生徒のIDは①の割り当てマスターから取得します。